優秀なMRはどのようなディテーリングをしているのか? ~シェア・オブ・マインドを上げるOPD実践テキスト~
もちろん、「 よくわかる ○ ○ ○ 」シリーズなどの、業界入門書を読むのが先ではありますが、その次には、MR活動にフォーカスしたようなものも読んでみることをお勧めします。
この本は、初版2011年なので少し古いです。
・シェアオブボイスからシェアオブマインドが重要になってきている
・そのなかでMRにとって必要なことは何か
を取り上げています。
第一章では、MR以前に社会人として一人前であらねばならないということから始まって、質問力が重要であるなど、MR活動の本ではありますが、要件定義を行うSEにとってもそのまま当てはまるようなことが書いてあります。
ただ、おっしゃる通りではありますが、教科書的すぎるというか、当たり前で、その通りだと思いますが・・と、思ってしまいます。
第二章では、OPDの実践例ということで、10の場面での従来のディテールと、OPDでの、ドクターとの会話例が載っています。これは、余りにも「悪い会話例」と「良い会話例」を強調して書いてあって、そりゃそうですけど、とやっぱり思ってしまうのですが、参考になるのが、場面設定です。
1.新薬上市時
2.ピカ新から遅れて上市した薬剤
3.生活習慣病治療薬
4.がん
5.精神疾患
6.希少疾患
7.病院勤務医
8.開業医
9.専門医
10.薬局長
上記の10個の場面が設定されていて、その場での会話例になりますので、MRにしてみれば当たり前のことでしょうけれども、我々からすれば、なるほどそういう会話をするのか、そういうことが重要なのかということが見えてきて、なによりそこがこの本のわたしにとってのベネフィットであました。
これが、ユーザー部門のクライアントとの会話の時に、『この人少しは勉強してるな』と思ってもらえて、多少は話が弾む要素になるのではないかなと。
そして、もうひとつ、この手の本のもう一つの重要なところは、ほんの少しですが、ちょっと専門的な雰囲気を持っているということです。こんなことを書くと蔑まれてしまうかも知れませんが、「できる~」シリーズはどこから見ても入門書ですが、この本は、もう一段、階段を上がった感があります。
という事で、クライアント先に常駐していた時は、IT系の書籍の横に、これ見よがしにさりげなくデスクの上に並べておいたりしておりました。
こちらも効果があったかといわれれば、なんともいえませんが。
さっきAmazonで見たら39円なので、だまされたと思って、手にとって見られてもいいかなと思います。
( 2019.12.19 )