公平なMR評価に向けての課題(実消化編)

実消化実績に関して、公平なMR評価の妨げとなるケースを整理します。

MRの評価は、実績評価( 実消化の対計画達成度 )と行動評価( ディテール、説明会、講演会 )で構成されていると思います。

この記事では、実消化実績で評価する上での課題について整理したいと思います。


大まかには、以下の2つのケースがあると考えます。
 1. 納入した施設が特定不能なケース
 2. 処方元との紐づけに関する課題

1.納入した施設が特定不能なケース

これは、担当している医療機関に薬が納入されたにもかかわらず、実消化データとして把握できない事象です。
大まかには、以下の3種類が挙げられます。

 1) 一括納入関連
 2) 分割販売
 3) 2次流通関連

1) 一括納入関連

これは、最終的に患者に投与・販売する医療機関に薬が納入されないケースです。

・チェーン薬局
・購入会社、自衛隊病院
・検査センター

等が挙げられます。

代表的なものは、チェーン薬局で、卸からはチェーン薬局の物流倉庫に一括して納品され、個別の薬局にはチェーン側の物流網で配送されるという形態です。製薬会社が卸から得られるデータは、チェーン薬局の物流倉庫への納入となります。

類似のケースとして、グループ病院における購入会社や、自衛隊病院における補給統制本部などが挙げられます。

また、検査薬の場合、医療機関が院内で検査を行わずに、検査センターに検査を依頼するケースがありますが、それも同様です。

【 参考リンク → 一括納入

せっかくMRの活動の成果として、処方や増量に至ったとしても、MRの実績として計上されないことになります。

これを解消するには、納入先の会社から個別の施設への配送状況のデータを入手するという事が必要となり、チェーン薬局などでは行なわれているケースもあります。

2) 分割販売

これは、卸が製品を開封して、小分けにして納入するケースです。

極力在庫を減らしたい薬局などの要望に卸が応じている流通形態になります。

通常の納入データは、一括納入と同じ様に、卸が卸内の倉庫に納入したという様なデータになります。

個別の施設への納入データを提供している場合も、正規の商品コードが付与されないため、製薬会社側では商品コードエラー等で計上できません。

【 参考リンク → 分割販売 】

疑似商品コードを登録することで計上可能になると考えられますが、品目などと異なり商品マスタは基幹システムとも共有しているなど他業務影響への配慮が必要になります。

3) 2次流通関連

これは、卸が別の卸に販売し、その卸から医療機関に納入されるケースです。

製薬会社 ➡ 卸 ➡ 医療機関
製薬会社 ➡ 卸 ➡ 卸 ➡ 医療機関 <-- このケース

2次卸と製薬会社の間に実消化データ提供の関係があれば問題ありませんが、当該品目の取り扱いがない場合や、そもそも取引がない場合など、データが入手できないケースがあります。

【 参考リンク → 2次卸 】

その他、『現金問屋』などから納入された場合もデータが取得できない事になります。

以上3点が、納入した施設が特定不能となるケースです

【 参考リンク→ 医療機関への納入実績把握に支障のあるケースのまとめ 】

2. 処方元への計上に関する課題

1) 処方箋の流出

これはMRが担当している病院・診療所で発行された処方箋が、そのMRの担当外の薬局に流れるケースです。MRはせっかく処方してもらっても自分の実績にはなりません。

2) 処方箋の流入

これは逆のパターンです。担当外の病院、診療所で発行された処方箋が自身の担当している薬局に持ち込まれたケースです。

この場合MRは得する事になります。

【 参考リンク→ 親子マスタ 】
【 参考リンク→ 続・親子マスタ 】

いずれにしても、実消化実績を処方元に正確に紐づけることは出来ません。

3. その他のケース

上記以外にも、MR評価として不公平にならない様配慮するケースがあります。

・研究所など医療機関以外への納入。(一般にはMRの担当にはしないと思います)
・MRの訪問することのない医療機関への納入(工場内の診療室等)
・マスタの登録漏れ、誤登録

( 2021.05.25作成、2021.11.05 再構成 )

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