卸による納入先コードの使い回し

安全性情報伝達の観点と、MRの評価という観点から、製薬会社は、自社製品の納入先施設と、その処方元の把握に努めています。

納入先施設の把握に支障のあるケースとして、
・二次店(卸が別の卸に出荷)
・一括納入(薬局チェーンの物流センターへ納入)
・分割販売(卸が包装を開封して納入)

といった形態を以前このカテゴリで取り上げましたが、製薬会社が納入先を把握できないケースを整理・追加しておきます。

■変換エラー/未登録となるケース
・自社マスタ未登録
・卸納入先-自社施設変換マスタ未登録
これらは当たり前のケースです。

■間違った施設に計上されるケース
・卸納入先自社施設変換マスタの誤登録( ヒューマンエラー )
卸による納入先コードの使いまわし・再利用

ここでは、「 卸による納入先コードの使いまわし・再利用 」について紹介します。

これは、既に廃院となった納入先に採番されているコードを、別の納入先のコードとして使用するというものです。一部の卸はそういうことをしています。
いったいどういう経緯・背景なのか残念ながら分かりません。
卸側で納入先コードが枯渇していて廃院のコードを使い回ししているのか、あるいは、新規コード発番の手続きが煩雑で現場の運用として行っているのか・・・。
ご存知の方がいらっしゃったらコメントいただけると幸いです。

この現象が発生すると、実消化システムの作り方によっては、少々厄介です。

まずは、 卸からの実消化データは問題なく処理されてしまうため、「既に廃院となっている施設に実績が上がっている」、或いは「新規開業の施設に採用していただいたのに実績が上がらない」といった様な営業第一線からの問い合わせで発見されることが多いのではないかと思います。

対応方法は、実消化システムのつくりによって変わってきます。

仮に、製薬会社側のデータの蓄積期間が卸側での廃院後再利用までの待機期間よりも短ければ、使い回しデータが届いたときには、蓄積されているデータはありませんから、「卸納入先・自社施設変換マスタ」をアップデートする事で解決します。
一方、製薬会社側に再利用前の実消化データが残っている場合は、実消化システムのつくりによっては何らかの対応が必要となります。

上図は、蓄積データの卸コードを常時最新マスタに引き当てているという例です。
この例では、「卸納入先・自社施設変換マスタ」をアップデートすると、「②」のデータまで、「B薬局」の実績となってしまいます。

対応方法としては、たとえば、「②」のデータの納入先コードを別の卸非採番コードにアップデートし、 そのコードで「卸納入先・自社施設変換マスタ」にエントリを作成するといった方法が考えられます。

一方、実消化データ受領時点で自社施設コードを取り付けた上で蓄積しているようなケースでは、この問題は発生しません。たとえば、当月内は変更が連携されるが、月を跨ぐと、固定化されるというようなつくりです。ただし、導出項目を蓄積するという方法は、運用の中で、蓄積データをアップデートする場面が増えるというリスクがあると考えられます。

( 2020.01.02 )

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

6 + twelve =